身近な課題から一歩ずつ、サスティナブルを考える

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身近な課題から一歩ずつ、サスティナブルを考える

サスティナビリティ リーダー
2007年中途入社

ジュエリー業界において、求められているサスティナブルの視点。エーアンドエスでも持続可能であり、社会にとってより良いジュエリーとの向き合い方を模索しています。サスティナブルを担当する社員から、社会貢献を模索する思考のプロセスを聞きました。

サスティナビリティ リーダー

2007年中途入社

アパレルブランドから転職し、エーアンドエスに入社。アガットのジュエリーアドバイザー、バイヤー、MDを経験し、ベルシオラ課へ。産休・育休を経て、現在はサスティナビリティ課のリーダーを務める。

いまの仕事内容について教えてください。

エーアンドエスが思い描く未来に向かって、情報や企画を積み上げています。

2024年に新設されたサスティナビリティ推進課で、リーダーを務めています。会社のパーパスである「小さな存在(チカラ)で、輝く明日(ミライ)を」を実現するため、カンファレンスに出席するなど日々リサーチに勤しみながら、会社として取り組みたい企画を立案・実行しています。

できたばかりの新しい課で、やりたいことに知識や実行力がまだまだ追いついていないのが実情です。社内のさまざまな部署にいるスタッフや、お取り引先様にもご協力いただき、エーアンドエスが描きたい未来に向かって一歩ずつ歩みを進めています。

入社からこれまで、どのような仕事を担当してきましたか?

店舗やベルシオラ課での経験、そしてライフステージの変化が、現在の「サスティナビリティの仕事」につながっています。

前職も含めて店舗経験が長く、その中で女性特有の健康にまつわる悩みやトラブルは少なくありませんでした。自分が体験したり、周囲から状況を聞いたりしながら、「何か自分にできることはないか」とよく考えていましたが、その場での対応はできても、会社全体に働きかけるためには内部からのアクションが必要で。ベルシオラに異動になったのをきっかけに、フェムテックについて学び、女性スタッフへ給水ショーツを配布するなど身近な範囲から活動し始めました。ベルシオラでは特に女性のエンパワーメントをテーマにしていたこともあって、積極的に社会貢献活動をしやすい環境だったんです。

現場の実情を知って、社会貢献に実際に取り組み、さらに自分が産休・育休を取得したことにより、もっと広く会社を通じた社会貢献について考えたいと思うようになりました。そんな折、育休からの復帰先としてサスティナビリティ課への配属が決まった時はとてもうれしかったです。

エーアンドエスが考える、サスティナブルビジョンについて教えてください。

「EARTH」「PEOPLE」「COMMUNITY」という3つの軸が基準です。

エーアンドエスでは、ただ美しいジュエリーを販売するのではなく、環境や未来につながるものをつくることで、ジュエリーの価値をいっそう高められればと考えています。そこでサスティナビリティ課として「EARTH」「PEOPLE」「COMMUNITY」という3つの軸を定めました。

まず「EARTH」は、地球環境に対する貢献。天然石を使ったジュエリーは地球からの恩恵を受けて作っているものであるため、環境配慮は必要不可欠です。次に「PEOPLE」は、人を大事にするということ。お客様はもちろん、作り手やお取り引先様、エーアンドエスのスタッフまで、関わる人すべてに還元できることを考えています。最後に「COMMUNITY」は、エーアンドエスを通じてさまざまな輪を広げていくこと。エーアンドエスのジュエリーはタイの工場でも作られているのですが、その縁で以前タイの学校支援も行っていました。商売という枠を超えた交流を会社として推進していきたいですね。

サスティナビリティにまつわる、エーアンドエスの具体的な取り組みとは?

3つの軸に対してそれぞれ課題を設定し、解決に向けて取り組みを。

「EARTH」の軸ではカーボンニュートラル推進に向けて、ジュエリーを梱包するユニパックをエアパッキンへと作り変えるサーキュラーエコノミーの企画がここ最近の大きな取り組みです。従来の梱包材は予備も含めて2枚付属していたので、きれいな状態のまま廃棄されてしまうことが多いものでした。そこで各店舗からユニパックを回収し、お付き合いのある工場やメーカーなどの方々にご協力いただいて、配送時の緩衝材に作り変えました。環境への配慮というのが大きな意図でしたが、そのために他部署スタッフやお取り引先様とも密に関わり、この活動を社内外に広げることができたのは「PEOPLE」「COMMUNITY」の観点から見ても非常に有意義な取り組みだったと考えています。

もちろん、「PEOPLE」の軸でピンクリボン活動やアニマルドネーションに取り組んでいたり、「COMMUNITY」では学校支援の継続や子ども向けイベントでワークショップを実施していたりと、活動規模の大小を問わずさまざまな方法で取り組んでいます。

仕事のやりがいを教えてください。

未来に向けて、エーアンドエスの可能性を自分の手で広げられること。

エーアンドエスとして新しい取り組みが多く、毎日が手探り。見るもの、触れるものはどれも新しく、自分にとっての刺激になります。情報を吸収していくごとに、エーアンドエスが社会や地球、人に対してできることが数多くあり、より豊かな未来を描ける可能性が感じられて、単純にワクワクしますね。

土台を築いていく段階なので、地道な仕事ではありますが、自分が進める企画が少しでも形になると、その未来に一歩近づけたように感じます。深く思考しながら進行する必要があるため、インプットとアウトプットのバランスが難しいですが、会社や社会にとってベストなあり方を模索するのは楽しみでもあります。

働くうえで大事にしていることはありますか?

点ではなく線として全体を俯瞰し、誰もが前向きに取り組めるやり方を考えています。

自分が担う企画を単発の業務や施策として考えるのではなく、会社のパーパスにどう繋がるのかを考え、関わる人や背景も含めて理解するようにしています。

特にサスティナビリティ課では、個人ではなくチームで動くことが不可欠です。会社全体の方向性を決める施策には多くの部署が関わるため、関係者に施策の意図を適切に伝え、円滑に進める工夫が必要になります。時には、既存の業務フローを大きく変えなければならず、現場にかなりの業務負荷がかかってしまうことも。やるべきことであっても無理に推し進めるのではなく、誰もが前向きに実行できる方法を模索しなければ、と常に心には留めています。改革を押し進めるのも大事ですが、それに関わる人も大事にするのがエーアンドエスらしいやり方だと考えているので。

求職者の方に向けて、メッセージをお願いします。

最初は“未完成”でも大丈夫。大事なのは一歩踏み出せるかどうか。

最初から完璧な人はいません。私のいるサスティナビリティ課も、まだできないことだらけ。そんな中で、新しいことに挑戦しようと一歩踏み出すことによって、自分たちの未完成な部分に気づいて補うことができ、理想に近づいていくのではないかと感じています。

ジュエリーや人が好きで、少しでもエーアンドエスの理念に共感できると感じたら、臆せずその気持ちを持ってきてほしいと思います。動き出さなければマイナスにもプラスにも働かないけれど、自分の気持ちを原動力に一歩を踏み出してくれれば、エーアンドエスの愉快な仲間たちが必ず出迎えます!

あなたにとって思い入れの深いジュエリーを教えてください。

ベルシオラのリングとアガットのリング。

ベルシオラのテーパーバケットカットリングは、シンプルなのに唯一無二なデザインに惹かれました。子供が生まれた記念に購入したので、見ればいつでも子供の顔のことを思い出せます。

アガットのリングは、バイヤー時代に初めて企画した商品です。母から譲り受けたものの失くしてしまった、コインのリングが忘れられなくて…。そのイメージをもとに、ブランドのルーツであるロンドンのポートベローから着想を得て作り上げたものです。

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